【Lesson】2020年2月9日 GP
うさぎ

こちらは、うさぎのレッスンの忘備録です。
つらつらとレッスンの内容を書いているだけなので、
お役たち情報にはならないかもしれません。
ごめんなさい。(>_<)

GP(リハーサルをやりました)

2月末に迫った発表会に向けて、先生のご自宅で「GP」をやりました。
※GPとはGeneralprobe(ゲネラールプローベ)の略で、本番のリハーサル(通し連)です。ゲーペーとかゲネプロと呼ばれます。※
私の通っている教室では、本番の1、2週間前に先生のご自宅に集まり、順番に弾いていきます。
お弟子さんは30人近いので、午前と午後のグループに分かれて演奏しました。
弾かない人は観客席で聴き、自分が呼ばれたら曲を弾くというスタイルなので、本番さながらの緊張感を味わいながら弾くことができます。
このGPで、「うまく弾けなかったところ」や、「止まってしまったところ」などがわかるので、本番の残り少ない期間でラストスパート!となります。

一人一人の「音色」がそこに或る

お弟子さん同士でチェロを聴きあうことができるのはこの「GP、発表会、合宿」ぐらいです。
だから、このGPはお弟子さんたちのチェロを存分に聞くことができます。

改めて思うのは、「一人一人の『音色』がそこに或る」ということです。
もちろん、皆さん自分の楽器なので楽器や弦は違うで音色が同じになることはないのですが、
「その人の音」というのがあります。

チェロという楽器は、他の楽器に比べて、それがより際立って感じます。
この弾き方は○○さんだなと、目をつぶってもわかる、というのは言い過ぎですが、
でも、それくらい人それぞれの音色があります。

 

人生の大先輩が奏でる「音色」

私の通っている教室は平均年齢はおおよそ60代前後ではないかと思います。
つまり自分の二回りどころか三回り以上も大先輩の方々がチェロを弾いています。
その方々が奏でる音は「長き人生を体現した音」になります。
それは、若い人ががどんなに鍛錬を積んでも出せない音、だと思っています。

そして、初めて5年以内の方はヴィヴラートもかけないので、「生の音」が出てきます。
何も装飾されない、本人の音「生の音」が、聴き手をとてもしびらせます。
もちろんヴィヴラートの甘い装飾は聴き手を恍惚とさせますが、やはり装飾された音になります。
何も装飾されない「生の音」には勝てないのではないでしょうか。
素の自分が、そこに在ります。

人生を体現できる楽器として、チェロはすごく相性のいい楽器と感じます。
音の高さもそうですし、ヴィジュアル的にも。
例えば、白髪の60歳の男性がチェロを弾いている姿をヴァイオリンにすり替えてしまうと、ちょっと違うイメージになってしまうと思います。
また、ヴァイオリンの「楽器を担ぎ、鳴らすようにがんばって弾く」というヴィジュアルよりも、
年齢を重ねた人には「楽器を抱き、緩やかな弓遣いで低音を弾く」方がしっくりくるのかなと思います。
そう思うと、この先、年齢を重ねていくのが楽しみな楽器でもあります。

音楽に正解はない

改めて思うのは、音楽には正解はないということです。
○○コンクールとかプロになる人は正解はあるのかもしれませんが。
人によって、その曲に対していろいろな解釈・イメージがあって、弾き方が変わり、音色が変わります。

演奏会の都合上、過去に自分が弾いた曲を、他のお弟子さんが今回が弾きます。
すると、まったく違うんですよね。自分が感じていたものと。
こういう解釈もあるんだ、とか、毎回毎回、フレッシュな気持ちになります。
色々な気づきになります。

チェロを始めたころは「うまい・へた」で判断してしまいがちですが、「音楽に正解はない」と思えた瞬間に自由になります。
その人の「ブラームス」、「ベートーヴェン」がそこに在ります。

もっと言ってしまえば、音程があっていなくても「その人がミだと思えば、それがミになる」んです。
チューナーを見れば明らかに音程が間違っていたとしても、です。
最近は、それでいいのではないか、と思うようになりました。
それがプロではなくアマチュアに許された特権ではないでしょうか。
ちょうど、【チェロ初心者が一度は思うこと】なんでフレットがないの??で、
チェロは微妙な音高を表現できる楽器と紹介したように、この音高は「人それぞれ違うもの」なのかもしれません。

 

で、自分のGPの出来はどうだったの?

いろいろとつらつらと書いていますが、自分の演奏はダメダメでした。
ダメなところがわかったので、残りの2週間で挽回します。
やはり、まだまだピアノの方におんぶにだっこです…。共創できるように、残りの期間ち密に練習します。
(下のこぼれ話にありますが…。)

こぼれ話:ピアノ“伴奏”

この教室の発表会は、ピアノとチェロで演奏する、チェロソナタの曲がメインです。
ですので、ピアノの伴奏をしてくださる方がいらっしゃいます。
チェロのお弟子さん約30人に対して、ピアノ伴奏は3名の方が手分けして対応します。

毎回、当たり前のように対応してくださっていますが、冷静になって考えると、本当にすごいですよね。
さらう曲もたくさんあるのはもちろんですが、チェロ弾きはたいてい好き勝手に(笑)弾きますので、それに合わせるのも一苦労と思います。
何よりピアノ譜をちらっと見てみると、目が回るようなオタマジャクシの大群…。
本当にすごいなぁと、ただただ尊敬しています。いつもありがとうございます。

さて、“伴奏”というと、メインがチェロで、サブがピアノ、というイメージがあると思います。
チェロが主役なんだから、ピアノは出しゃばらない!みたいなイメージになりがちですが、
自分は、チェロとピアノの「共演とか協奏、共創」が適した言葉ではないかと思います。
両方とも主役であり、縁の下の力持ちであり、持ちつ持たれつで曲を作り上げる感じです。
もちろん、以前は、自分のチェロを弾くことで精一杯。ピアノの方に迷惑ばかりかけていましたが、ようやくピアノを聴ける余裕が出てきました。
これからは、おんぶにだっこではなく、「共創」できたらと思います。