- チェロで一番初めに習う1stポジション(ファーストポジション;イチポジ)について説明します
- チェロは左手の「人差し指~小指」の4本を使って弦を押さえます
- 指を1本押さえるごとに「半音」ずつ上がっていきます
- 最初のうちは「指番号」を譜面に書き込んで練習します
- 最後に、音の位置を簡単に覚えるちょっとしたコツも紹介します
1stポジション
どのあたりを押さえるの?
1stポジションは糸巻き側になります。
ここから下に下がる(駒寄)に動いていくことで、2ndポジション、3rdポジション、4thポジションとなっていきます。
おさらい:開放弦
弦を何も押さえずに弾くと低い音から「ド・ソ・レ・ラ」となります。(C・G・D・A)
ここから弦を「4本」の指で押さえていき、音を「半音ずつ」高くすることで音を作っていきます。
指番号って何?
どの指を使って押さえるかをわかりやすくするために、楽譜に「数字」を書き込みます。
使われる数字は「0~4」です。
0:押さえない(開放弦で弾く)
1:人差し指
2:中指
3:薬指
4:小指
ピアノの指番号は親指から1~5ですが、チェロの場合は人差し指から1~4となります。
【押さえない】開放弦で弾く
ここでは、一番低い弦「ド」の弦、つまり「C線(ツェー線)」で解説していきます。
開放弦で弾く場合は、何も押さえませんので、指番号は「0」となります。
【人差し指】1の指で押さえる
次に、C線を人差し指1本で押さえます。
【人差し指】1の指で押さえることで「レ」になります。
ですので、指番号は「1」です。
【薬指】3の指で押さえる
【薬指】3の指で押さえると「ミ」になります。
ですので、指番号は「3」です。
【小指】4の指で押さえる
【小指】4の指で押さえると「ファ」になります。
ですので、指番号は「4」です。
まとめ
C線の場合、開放弦のドから始まりファで終わります。
■ほかの弦も同様に
これを他の弦でも同様に1~4の指で押さえて音を作ります。
押さえる位置は、弦が変わっても基本的に同じとなります。
ですので、そのまま横にスライドさせていくだけです。
■1stポジションでは2オクターブだせます
1stポジションでは、一番低い弦のドから始まり2オクターブ高いレまで出すことができます。
ポイント:指一本で半音ずつ高くなる
お気づきかもしれませんが、指一本で「半音」ずつ音が高くなります。
私は音楽ド素人だったので「半音」がわかりませんでした。
ですから、なぜ「レとミ」が「1と3」の一コ飛ばしで、「ミとファ」は「3と4」で指を飛ばさないのかわかりませんでした。
これについては、ピアノで考えると分かりやすいです。ピアノはご存じの通り、白鍵・黒鍵があり半音ずつ高くなっています。
・レとミの間には黒鍵がある:レとミは半音が2つ(全音)の関係にあるので、「1と3」(1コ飛ばし)で押さえます。
・ミとファの間には黒鍵がない:黒鍵がないので半音が1つの関係となり、「3と4」で押さえます。
また、レの上に「ド#、レ♭」があります。(拡張というポジションで習います。)
覚え方のコツ
最後に、指の押さえる位置や、どこに何の音があるかについてご紹介したいと思います。
■押さえる位置
最終的には、「反復練習で培った経験」で押さえる位置は感覚的にわかるようになります。
ですが、最初のころは指板に細長いテープを横に貼ったり、丸シールをつけることで押さえる位置や指の間隔をつかみます。
慣れてきたらこれらを徐々に外していきます。
■どこにどの音があるのか、わからない。
こちらも最終的には、「反復練習で培った経験」で、どこにどの音があるかは、だいたいわかるようになります。
最初は楽譜に「指番号」を書くのがよいと思います。
私の編み出した技で恐縮ですが、楽譜に色を塗る方法もあります。
また、弦と音をマッピングして公開してくださっているサイトもいくつかあるので、参考にしてみてください。
■4の指の音が覚えられない
1の指は「開放弦より全音高い音」で覚えることができます。
ですが4の指は覚えづらかったため、私はこうやって覚えていました。
下の図のように、一本下の開放弦と同じ階名になる、と覚えました。
たとえば、「G線(ソの弦)で4の指は何だっけ?」というときに
「一本下の開放弦」すなわち「C線(ド)」と同じ階名になると覚えました。
音の高さは1オクターブ違うのですが、階名は一緒です。
■実は、4の指はお得:音程を確認できる
このオクターブの差を利用して「チューナーを使わずに音程を確認」することができます。
4の指を押さえながら一本下の弦と2本まとめて一緒に弾く「ダブル:重音できれいに響く」、
一緒に弾かなくても、一本下の弦が「震えているか」を見れば「音程があっているか」を確認できます。
1の指でも同様のことができますので、下の記事を参考にしてみてください。
最初のうちは、慣れなくて大変だと思いますが、どんどん譜面に書き込んでいきましょう!